コショウとトウガラシ

コショウとトウガラシ

 

コショウは、日本料理には馴染みが薄いと思われがちです。

 

しかし、その歴史はかなリ古く、奈良・東大寺正倉院の御物の中にもあることから、奈良時代にはすでに伝わっていたとみられます。

 

その伝来当初は、食のための調味料てはなく、腹痛、下痢止め、去痰などの薬用だったといわれています。

 

室町時代に、多く輸入されるようになりました。

 

江戸時代前期までは、「うどんにコシウ」がつきもので、トウガラシが用いられるようになるのは江戸時代の後期のことになります。

 

 

トウガラシは、室町時代の末期に日本に伝わったとみられ、中国から入ってきたために「唐」辛子=トウガラシとなりました。

 

このトウガラシがうどんにも用いられる薬味となり、好評を博したのは、東京・東日本橋の薬研堀で、徳右衛門という人物が七色トウガラシを売り出しだのがきっかけといわれています。

 

関西では七味唐辛子と呼ばれるようになりました。

 

薬研とは、漢方薬を作るどきに、薬草などを紬かく砕く、一種の臼のような物のことです。

 

現在の東日本橋にあったお堀が薬研に似ていたことから薬研堀の名が付きました。

 

その後、埋め立てられて、医者の住居や漢方の店などが集まりました。

 

トウガラシも、はじめは漢方薬の一種として扱われましたが、これを香辛料として便えないかと徳右衛門は考えたのでしょう。

 

当初、七色トウガラシには、芥子、陳皮、胡麻、山椒、麻の実などさまざまな薬味が入れられました。

 

七味唐辛子は、各地方でその調合が異なっていて、関東の七味唐辛子は赤トウガラシが多く、辛みが強い傾向があります。

 

関西の七味は、白ごま、青海苔、紫蘇なとが入れられて、香りが高く、辛みはほどほどでした。

 

シンプルにトウガラシだけの「一味唐辛子」もあります。

 

かつての唐辛子売りは、屋台に「七色」の材料を別々に用意して、客の目の前で口上を述べながら、材料を手際よく調合して見せました。

 

それは大道芸の一つであり、祭り屋台のイベントのひとつでもあったのです。

 

信州の七味には、ショウガやシソが入れられ、独特の辛さや香りがあるのです。

 

また、新潟・上越には唐辛子味噌があるなど、さまざまに発展しています。

 

七味唐辛子は、それぞれの地方で郷土の料理とともに味わいを発展させているのです。


 

だから、歩くのがいい日本茶。かんたんガイド ビタミン・ミネラル活用事典あなたの知らない健康茶「むくみ」を知る