梅干し

梅干し

 

梅干しは日本人のソウルーフード(魂の食)なのです。

 

日本人は戦中戦後の食糧難の時代に、「日の丸弁当」でがんばり、飢餓の時代を乗り切ったのです。

 

弁当箱にご飯をぎっしりと詰め、まん中にたった一個の赤い梅干し。99.9%は炭水化物で、酸っぱい梅干し一個がおかず。四角い弁当箱のまん中の梅干しは「日の丸」に見えたのです。

 

しかし、その梅干し一個の弁当を食べると腹の底から力が湧き、少々オーバーワークしても疲れを感じなかったのです。
日の丸弁当は不思議なエネルギーを産出したのです。

 

それにしても、梅干しほど偉大なる酸味食はないだろう。実にあっぱれなのです。
色も鮮やかな赤色で、日本人好みなのです。なめただけで口がすぽみ、顔中の筋肉という筋肉がギュッと縮むのです。
思わず眼を固くつむり、目頭に深いしわを作ってしまうほどなのです。それが梅干しの強烈な酸味で、同時にどっと唾液がでます。

 

敏感な方だと「梅干し」と聞いただけで口の中が酸っぱくなり、唾液が湧きます。
梅干しの機能を知り尽くし、実践に活用していたのが戦国時代の武士たちでした。

 

当時の兵法書に、よく「息今いの最上は梅なり」と出てきます。
「息合い」というのは呼吸を整えることで、激しい合戦や強行軍のあとの息切れを癒し、疲労を回復させるために欠かせなかったのです。

 

酸味のもとはクエン酸やリンゴ酸などの有機酸で、昔から梅干しの酸味をなめると疲労回復に役立つことが知られていました。

 

筋肉にたまる疲労物質の乳酸を分解して、疲労のもとを取り除く働きがあるためです。
疲れた時には一粒の梅干しが何より大きな疲労回復剤となったのです。

おばあちゃんの知恵

 

ところで、「朝茶に梅干し」という言葉をきいたことあるでしょうか。
古くからのおばあちゃんの知恵なのです。

 

今でも、元気で長生きしている方の中には、この習慣をしっかり身に付けている方が少なくないといいます。
朝ごはんには、梅干しもお茶も欠かせない大切なものだという意味なのです。

 

梅干しを軽く焼いて身をほぐしお茶碗に入れ、熱々のほうじ茶や煎茶などをゆっくりと注ぎ、ふーふー吹きさましながら両手で持ち、ひと口、ふた口と楽しむのです。
すると生命の力が湧いて体中に広がり、「今日も一日人生を楽しむわよ」と気合いが入るのです。

 

それからニコニコと、幸せホルモンのセロトニンが脳に満たされるようないい表情で朝ご飯が始まります。
炊き立ての、ほかはかのご飯の甘みを梅干しの酸味が引き立てます。

 

梅干しを焼くとムメフラールという、血栓を防いだり、毛細血管の血行をよくする成分が日本の研究者によって発見されています。
しかも、梅干しを漬ける時に使うシソの葉の赤い色素成分は抗酸化成分のポリフェノールで、老化防止に役に立つのです。

 

いわゆる「血液のドロドロ状態」を防ぐ働きに寄与しているのが梅干しなのです。

 

朝ご飯の前に梅干しを食べることによって、唾液の量を増やして□の中をうるおし、食事をとりやすくしてくれるのです。
唾液にはアミラーゼなどの消化酵素や、パロチンといった老化を防ぐホルモンも含まれています。

 

さらに梅干しには、活性酸素や発ガン物質などを除去する作用をするペルオキシダーゼやカタラーゼも含まれていて、梅干しの効果が注目されているのです。

 

このように見てくると、梅干しには疲労回復ばかりではなく殺菌や浄化作用、血行促進、老化防止と若返り、唾液の分泌促進といった多彩な働きのあることが理解できるのではないでしょうか。

 


 

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