坐骨神経痛・腰椎椎間板ヘルニア
ジーンとするようなチリチリするような感覚が脚に走るのがしびれです。
長時間正座をしたあとなどは脚がしびれますが、あれは折り曲げて、たたんだ脚の上に体重がかかるため、血管が押しつぶされて一時的な血行障害のために起こります。
強く押されたわけでもないのにしびれるということは、血行がよくない証拠ですから、気をつけなくてはいけません。
血行障害に関係のないしびれは、神経障害である場合が多いようです。
腰痛とともに脚の痛みとしびれがある場合は坐骨神経痛の可能性があります。
坐骨神経痛には腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎分離・すべり症の三つがあります。
腰椎椎関仮ヘルニアはそのまま慢性化することもありますが、急に腰や脚が激しい痛みにおそわれて動けなくなることもありますので注意しましょう。
背中をまっすぐに伸ばして横になると痛みが軽くなりますが、背骨の一部の中身が飛び出して神経を圧迫しているので、放っておいてもよくなりません。
適切な治療を受けることが必要です。20〜30歳代の男性に多い病気ですが妊娠や出産などをきっかけに女性にも起こります。
坐骨神経痛・腰部脊柱管狭窄症
腰痛のほか、脚がしびれて力が入らなくなったり、間歇性跛行が見られます。
坐骨神経痛のうちの腰部脊柱管狭窄症の可能性があります。
老化のために背骨が変形し、中の神経が押されるために、脚のしびれやもつれといった神経障害がでてくるのです。
男性に多い病気ですが、女性にも女もまったく起こらないというわけではありません。
座骨神経痛、腰椎分離・すべり症
脚がしびれる、痛い、そして腹痛もあるという場合は腰椎分離・すべり症の疑いがあります。
こういった脚のしびれや痛みは、脚全体に走っている坐骨神経が、腰椎の骨折やひびのために内臓のほうへすべってきた椎体に刺激されることによって起こります。
モートン病
足の裏の中指と薬指付近の神経が肥厚して、痛みや知覚障害を引き起こす病気がモートン病です。
脚の痛みとともに、チリチリした痛みとも思えるようなしびれを感じるのが症状のひとつです。
それほど多い病気ではありませんが、しゃがみ作業に従事する人やダンサー、ハイヒールをはく女性は注意が必要です。
閉塞性動脈硬化症
脚のしびれで注意したい病気に、閉塞性動脈硬化症というものがあります。
動脈の内側にコレステロールなどがこびりついて中か細くなり、血液が流れにくくなる病気ですが、骨盤や脚の動脈に皿液が十分供給されないと、しびれや脚が冷たい感じが起こってきます。
間歇性跛行も見られます。病状が進むと今度は痛くなってきます。
動脈の老化が原因なので、高齢者のほか血液中に糖分た脂肪分の多い人、血圧の高い人、ヘビースモーカーなどは気をつけましょう。
バージャー病
手足が冷え、指が赤や紫に変色してくるバージャー病でも、脚のしびれを感じることがあります。
血行が悪くなるためしびれるのですが、症状が進むと指先まで血液が行き渡らなくなって、組織の壊死が起こってしまいます。
おかしいなと思ったら、しびれくらいでと遠慮せず、病院に診察を受けに行きましょう。
糖尿病
脚がしびれ、なおかつ冷たく感じるようなら、糖尿病による血行障害の可能性も考えられます。
糖尿病は血液中のブドウ糖の濃度が高くなる病気ですが、そのほかにも血圧や血液中のコレステロール、中性脂肪の割合も高いことが多いので、動脈硬化が進行し、血液の循環が悪くなって脚にしびれが出るのです。
同時に、のどか渇く、尿の量や回数が増えるといった症状もあるなら、一宦血糖値を測ってもらうとよいでしょう。
インスリン依存型糖尿病(糖をエネルギーに変えるにはインスリンというホルモンが必要ですが、遺伝的な原因などにより、このインスリンが不足してしまう)は子供や若い人に多く発生し、インスリン非依存型糖尿病40歳を過ぎるころから発病率が高くなります。
多食・美食および運動不足のために太っているような人はとくに注意が必要です。